辨 |
アキギリ属 Salvia(鼠尾草 shŭwĕicăo 屬)については、アキギリ属を見よ。 |
訓 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』10 に、「迷迭香 マンルサウ ネンネンロウ」と。 |
種小名は、ros marinus(海の露)。
英名 rosemary は、その転訛。 |
説 |
ヨーロッパの地中海沿岸地方原産、特にダルマチア地方に多い。
植物体に芳香がある。 |
中国では、魏の文帝の時に入る。 |
誌 |
葉からローズマリー・オイル rosemary oil(迷迭香油,メイテツコウユ,midiexiangyou)を採り、化粧品・石鹸・リキュールなどの香料とする。
また、葉は噛んで口臭を消すために用いる。 |
重要なハーブの一。粉末にして肉料理などに用いる。 |
マンネンロウの花から採った蜂蜜は高級品、南フランスの名産。 |
古代ギリシアでは、記憶の象徴。 |
キリスト教伝説では、エジプトへの逃避の途中、聖母マリアがイエス・キリストの衣をマンネンロウの茂みに干したところ、白い花が青く染まったといい、またこの花は、33年かかってキリストと同じ背丈になった後は、それ以上伸びない、ともいう。 |
中世には、魔女の用いる薬の一、黄疸の治療や堕胎に用いた。 |